外資系の話 残業と責任分界点・業務範囲の明確化

投稿者: | 2017年1月11日

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こんにちは。

前回の残業の話と関係する話です。

自分の部署の範囲を越えた仕事はしない。必要以上のことはしない。

外資系企業で働き始めて、はじめに驚いたことがこれでした。

自分の部署の範囲を越えないというのは、ITの例はわかりづらいので道案内で例えると、道を聞かれてその町が自分の管轄なら行き方を教えるけど、自分の管轄外なら知っていても道を教えない、という具合です。日本であれば知らない町でもできるかぎり教えようとするところですが、そうしないのが外資系です。

ここで道を教えないのは、この部署の人たちが不親切だからではありません。
教えないのには理由があり、一言で言えば外資系では業務の責任分界点と業務範囲がはっきりしているためです。

責任分界点と業務範囲がはっきりしている

日本でもこの考え方はありますが、特に外資系では責任分界点と業務範囲は社内で文書化されてはっきりしている場合が多いです。一部署をアウトソースしている場合は、SLAという形になります。

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これにより、承った業務は受諾から何時間以内に完了する、その報告書を何営業日以内に提出するなど細かく決められています。

また、業務の発注は社内でもチケットシステムのようなものを使って管理することが多いです。すべての業務はチケット経由で来なければ対応しないことも明記されています。

つまり業務範囲以外のことはできないわけです。道を聞かれてもチケットがなければ教えないし、チケットがあっても自分たちの管轄でなければ対応しないわけです。逆に、自分たちの範囲以外の仕事を親切心でしたのにもかかわらず、結果として他の部署の妨害してしまうこともあるわけです。この場合は大きな責任問題になります。

結果として残業が減る

これを徹底することにより、ロボットみたいな働きかたの印象になるでしょう。

しかし、自分の範囲以外の仕事をしないことによって、自分の仕事に集中し、早く終えることができます。そして他の仕事をしないことにより、必要のない仕事量が増えることもなくなります。そして結果として残業が少なくなるわけです。

ただちょっと道を教えるくらいはいいのでは、と思うこともしばしばあります。

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